身体健康論

医療・トレーニング・食事・仕事についてのブログ

「体幹」に関する考え方

さて、この次のブログを書く上で、

私自身の「体幹」に関する考え方を書いてみようと思います。

 

体幹と一言で言っても色々な視点を持つようにしています。

 

1つ目は、「腰椎と骨盤」

2つ目は、「骨盤と胸郭(脊柱全体も含む)」

3つ目は、「腹部・背部にある筋」

4つ目は、「ポジション」

 

この4つが大切だと思っています。

一言で説明ができれば最も分かりやすいですが、

正確性に欠け過ぎると誤解が生まれそうなので・・・。

 

それでも、できるだけ簡潔に書きます。(なんせ、ざっくりがモットー!)笑

 

1、「腰椎と骨盤」

 体幹の狭義の意味として、私自身は「腰椎と骨盤」を捉えています。

理由としては、腰部の傷害予防・下肢から上肢への連動性などを

考えると「腰椎と骨盤」は「体幹」としての位置付けとして

しっくりくる部分があるからです。

この部分の役割は「腰椎の可動域をコントロールすること」

すなわち、「腰椎の安定性」であることと考えています。

実際に、腰椎を安定させるためには骨盤と腰椎に付着している筋が

大切になるので「骨盤」も大切になります。

ここの安定が得られることで、四肢の動作の土台となります。

 

2、「骨盤と胸郭(脊柱全体も含む)

 体幹部の動きは「骨盤」と「胸郭」の間で起こります。

骨盤自体の動き、胸郭自体の動き、骨盤・胸郭の動きの連動があります。

腰痛の方の多くの場合は、3つのうちの一つまたは複数の動きが

悪い場合が多いと思います。

 

体幹というと、「骨盤」がメインに取り上げられることが多いですが、

「胸郭」も十分にメインが出来るほど重要です。

そして、その「骨盤」と「胸郭」を繋ぐのが「脊柱」になります。

※脊柱に関しては、別の機会で書きたいと思います!

 

体幹という考え方は「骨盤」だけではなく「胸郭」という部位を

含めて「体幹」として捉えています。 

 

3、「腹部・背部にある筋」

 体幹と検索すると、同じ様に出てくるのが「インナーユニット」ですよね。

インナーユニットは、横隔膜・腹横筋・多裂筋・骨盤底筋群のことを指します。

このインナーユニットを安定させる為に、お腹を凹ませましょう!

という流れがネット上では良く書かれていることだと思います。

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しかし、私は、このインナーユニットを活性化させることだけが

体幹トレーニングではありません。

 

1、で書いた「腰椎を安定させる」為のトレーニングでもありますが、

単純に「腹筋群の筋トレ」も体幹トレーニングの位置付けであるからです。

 

さらに、「ドローイン」は「凹ませる」「腹圧を高める」と言いますが、 

私の考えでは「凹ませる」というよりは「締める」に近いのです。

その「締める」も、骨盤と胸郭のポジションがあった上で成り立ちます。

また、腹圧に関しても、「腹圧を高めることで・・・。」って書いてあると

思いますが、厳密には違います。(細かい話になるのでここまでで)

そのへんの感覚は文章では伝わらないので「へぇ〜」ぐらいに思ってください。

 

それ以外にも、内外腹斜筋・臀筋群・下後鋸筋・腸腰筋などが

身体の機能として体幹を支える意味ではとても重要です。

 

なので、腹部の特定の筋を鍛えることが

体幹トレーニングとはならないのです。

 

4、「ポジション」

私の場合、骨盤・胸郭・重心の位置・軸の場所など

エクササイズをする上で、各関節があるべきポジションにあることが

とても重要だと考えています。

 

スクワットの場合は、骨盤・胸郭・下肢のポジションが重要です。

お腹を凹ませるのを意識して行うより、各ポジションがしっかりしていれば

勝手に体幹が「体幹が持つ役割」を果たしてくれています。

 

お腹を凹ませるという意識は、ウエイトトレイニングにおいて

無意識化にないといけないものです。

 

ゴルフのスイング中に「体幹」を意識することよりも、

スイング全体に集中するほうがパフォーマンスにとっては良いはずです。

 

「体幹を意識する 」に拘り過ぎるのも問題かもしれないですね。

 

5、まとめ

 「体幹」という部位は様々な部位に影響を与えます。

そして、下肢からの影響を受ける部位でもあります。

 

なのでトレーニングにおいて、「⚪️⚪️だけ行えば良い」ということはなく、

様々な関係を考慮した上で考えることが大切です。

 

現在の「体幹トレーニング」は下記の写真の様なイメージがありますが、

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 大切なのは、「動きの中で体幹部の安定性」があるか、という点です。

 

安定性という言葉も、非常に「解釈差が生まれやすい言葉」ですね。

(これもどこかで書きたいと思います。)

また、文面で「歪み」と出しましたが、骨自体が歪んでいるわけではありません。

分かりやすい表現として活用させていただきました。

 

最後に「具体的には?」という点がありますが、

スクワット・ベンチプレスなどのベーシックなトレーニングを

適切に指導できる人に相談してみてください。

それによって、適切な体幹を手にいれる事が出来るはずです。

 

まだまだ研究というか、色々と考える事が多い「体幹部」ですが、

土台としてパワフルでいる事と同時に、「しなやかさ」も求められる部位です。

単純に「体幹トレーニングして、体幹部を安定させる」だけでは、

パフォーマンスアップにも、傷害予防にもつながりません。

 

私にとって「体幹トレーニング」は特別なものではなく、

鍛えなければならない「一つの要素」でしかありません。

 

「体幹トレーニング」は万能性があるものではないので、

取り扱いにはくれぐれもご注意くださいね(笑)